為替レートのマジノ線 100円

私たち輸入業者にとっては円安にはきっちり対応していかねば死活問題になります。昨年の今頃は1ドル/80円を切っていたのですから1年で25%円安になっています。量販店に納める輸入業者はすでに取引内容がオープンになって、中間業者も最小の経由で取引が行われていますので、内部でプールできる利益など出てこない仕組みになっています。そこで今後の中期的な為替の動向を考えてみました。

本日現在、未だに為替は1ドル/100円を突破する円安にはなっていません。4月初旬から2度ほど100円に近づく円安になりましたが、GW前にまたもや押し戻されました。この1ドル/100円と言うのが「為替レートのマジノ線」だそうです。マジノ線とは第二次大戦前にフランスがドイツとの国境に築いた要塞のことで、難攻不落と思われていたましたが、ドイツはマジノ線を迂回してフランスに侵攻して突破したそうです。これになぞらえ て、為替市場では、投機筋や市場筋の攻撃と通貨当局の防衛、オプション・トリガーにからむ売り方と買い方の攻防が熾烈になる価格水準を指すそうです。

  2008年は1ドル/110円から100円の攻防でしたが、9月に米国で金融危機が発生した後、本格的な“2けた時代’に入りました。こうした経 験から「1ドル=100円のマジノ線」は一種の信仰のように定着しています。さらにこうした信頼を強めているのは、過去10年間、円-ドル為替レートの平均 が1ドル=100円25銭という事実が示しています。10年間の為替レートは100円を挟んで70円台から120円台を行き来したています。

「1ドル=100円のマジノ線」を突破すれば今年の為替レートは105円を挟んで100円から110円になるのではないでしょうか。あくまでも私見ですがこの後が問題です。その後日本で円安が加速し「1ドル=100円のマジノ線」が懐かしい言葉となるような事態で、100円をどんどん超えて110円、120円130円となる円安は本当に日本の為になるのでしょうか、ただのインフレで生活環境が良くなるとは思われません。

 

 

軍手工房.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください